ゴルフ場のドローン撮影で、どんなデータが得られるのか?|VARI・NDVI・熱画像

August 31, 2026

ゴルフ場をドローンで撮影したデータを確認するイメージ

MEISSA GREEN · コース管理 現場ノート

ゴルフ場のドローン撮影で、どんなデータが得られるのか?

ゴルフ場のコース管理でドローンを飛ばす場面は、もう珍しくなくなりました。悩ましいのはその先です。写真や地図がたまってくると「結局どこを見ればいいのか」という疑問がわいてきます。ドローンで見られる主なデータは、オルソ画像・VARI・NDVI・熱画像の4つ。コース管理チームがどんな場面でどのデータを見ればいいのかを整理しました。

ドローンで撮れるデータはひとつではありません

ゴルフ場をドローンで撮影する方法は、大きく3つに分けられます。目に見える色をそのまま記録する光学撮影、目に見えない光も一緒にとらえるマルチスペクトル撮影、地表の熱を色に置き換える熱画像撮影です。どのカメラで撮るかによって、作られる地図や確認できることが変わります。

撮影方法作られる地図コース管理での使い方
光学(RGB)オルソ画像、VARIコース全体の様子を確認、作業前後の比較
マルチスペクトルNDVI目では気づきにくい初期のストレスを見つける
熱画像地表面温度マップ散水・排水の不具合が疑われる区域を探す

ここからは、この4つのデータをコース管理チームが実際にどう見て、どう使うのかを順に見ていきます。

オルソ画像:コースの状態を目で確かめる地図

ドローンがコース全体を重なるように撮影した数百枚の写真を、1枚につなぎ合わせた地図がオルソ画像です。ふつうの空撮写真と違うのは、実際の位置にぴったり合わせて補正されていること。地図上の1点をクリックすると、コース上の実際の位置ときちんと対応します。

同じコースを今日と2週間前など日付ごとに呼び出して並べて比べる画面
日付ごとの撮影データを同じ画面に並べて比べる画面。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです
同じホールのオルソ画像をスライダーで前後比較する画面
スライダーを動かして、同じ場所の前後のオルソ画像を重ねて比べる画面。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです

ここで現場比較機能を使うと、撮影日の違うオルソ画像を同じ画面で重ねたり並べたりして見られます。現場まで足を運ばなくても、コースの様子や時間による変化をすぐに把握できます。

同じ写真からは、VARIの地図も一緒に作られます。オルソ画像がコースの姿をそのまま見せてくれるのに対し、VARIは写真の中で緑が濃いところと薄いところを色分けし、ひと目で比べられるようにします。

VARI・NDVI:芝の状態の変化を色で早めに見つける地図

VARIとNDVIは、どちらも芝の状態の違いを色で示す指標です。違いは次のとおりです。

必要な機材向いている場面
VARI一般的な光学カメラオルソ画像と一緒に確認したいとき、コース全体をこまめに見たいとき
NDVIマルチスペクトルセンサー目では気づきにくい初期の病害やストレスを、より細かく確かめたいとき
ゴルフ場の地図にVARI指標を色で表示した画面
VARI指標の画面。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです
ゴルフ場の地図にNDVI指標を色で表示した画面
NDVI指標の画面。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです

海外の研究では、コース全体で芝がどれだけ均一に覆っているかを確かめる場合、2つの指標の精度はほぼ同じでした。一方で、病害のようにより細かな変化を見る場合は、NDVIのほうが少し精度が高いという結果でした。そのため、ふだんの点検はVARIで十分なことが多く、気になるサインが見えたらNDVIでもう一度確かめる、という使い方が効率的です。

ただし、色が薄くなる原因は病害だけとは限りません。乾燥や過湿、刈込み直後の状態などでも色は変わるため、指標は「現場で確かめる場所を絞り込むための手がかり」として使うのがおすすめです。

熱画像:散水・排水の不具合を温度で見つける地図

熱画像カメラは、コース表面の温度を色に置き換えて表示します。コースの地表面温度をひと目で見渡せる地図になるわけです。

ゴルフ場全体の地表面温度の分布を青から赤までの色で表示した熱画像マップ
熱画像マップは、コース内の地表面温度の違いを色の分布で示します。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです

同じグリーンやフェアウェイの中でも、場所によって地表面温度に1.5〜4℃ほどの差が出ることはよくあります。ある散水区域だけが周りより3℃以上高く出て、散水設備の不具合を早めに見つけられた例も報告されています。ただし、熱画像は「なぜ温度が高いのか」までは教えてくれません。その日の気温によって全体の温度も上下するため、温度の数字そのものより、同じ撮影の中で周りよりどれだけ高いか、低いかを比べる見方をします。

熱画像に光学データや地形データを重ねて見ると、相対的に乾燥ぎみ・過湿ぎみと考えられる区域を見分ける「水分マップ」づくりにもつながります。

くり返し撮影したデータは、こう比べます

オルソ画像でもVARIでもNDVIでも熱画像でも、1回撮った地図はその日の状態しか示しません。意味が出てくるのは、同じ条件でくり返し撮影し、日付ごとに並べて見たときからです。

  1. 同じ条件で撮影する同じような時間帯、同じようなルートで撮ることで、撮影条件の違いではなく芝の状態の違いを比べられます。
  2. 前回の撮影と並べて比べる同じ区域を日付ごとに呼び出し、どこで、いつから変化が始まったのかを確認します。
  3. 次の作業に生かす変化が始まった区域と時期を記録しておけば、次の補植・散水・施肥の計画を立てるときの優先順位づけに使えます。
異なる4つの日付のゴルフ場NDVIマップを1画面で比べた時系列画面
同じ区域の地図を日付ごとに並べ、生育のサインが変わった時期と回復の流れを確認します。画面:メイサグリーン ※画面は韓国語版のイメージです

場面ごとに、どのデータから見ればいい?

コース管理の現場でよく出会う場面ごとに整理すると、次のようになります。

場面まず見るデータ確認するポイント
特定の区域の状態を時期ごとに比べたいときオルソ画像同じ区域を重ねたり並べたりして、実際に変化があるかを確認
芝の色が薄くなっている区域が気になるときVARI・NDVIどのくらいの範囲に広がっているかを確認し、病害・乾燥・過湿などの原因を現場で確かめる
散水・排水の不具合が疑われるとき熱画像周りより温度が高い区域が散水の死角になっていないかを確認
シーズンの前後にコース全体を点検するときオルソ画像+NDVI+熱画像前シーズンと比べて、よくなった区域・悪くなった区域を把握

4つのデータを別々に見るより重ねて見るほうが、今日どこから確認するかを決めやすくなります。ただ、撮影を重ねるほど比べなければならない地図も増えていきます。この比較と優先順位づけをデータでどう支えられるのか、まずは実際の画面で確かめてみてください。

自分たちのコースでは、どのデータから見ればいい?

メイサグリーンの担当者が実際の画面をお見せしながら、コースに合った使い方をご説明します。まずはサービス紹介資料からご覧いただくこともできます。