記録がばらばらなとき
残っている情報写真はグループチャットに、「乾燥箇所に散水」というメモは個人の手帳に、資材の数量はまた別のファイルに散らばっています。
次の作業で困ること担当者が替わると、正確な場所や散水量、その後確認したかどうかを、もう一度聞いて回ることになります。
.png)
MEISSA GREEN · コース管理 現場ノート
同じ場所で似たような問題が起きたとき、前回の写真や薬剤散布・施肥・散水の記録をすぐに見返せますか。次に使える作業日誌は、日付だけを書いた報告書ではありません。コース管理の作業記録として、場所、現場の状態、対応、資材、写真、その後の確認までがひとつの流れでつながっている必要があります。
上の画像は、韓国のある有名ゴルフ場のコース管理チームが使っている作業日誌です。1年365日、日付ごとにExcelのシートを作ってその日の作業を書き込んでいます。ひとつのファイルに1年分の作業記録が詰まった大切な資産です。コース管理チームが受け持つ作業の分類も比較的きちんと分かれていて、作業内容と担当者も細かく残っています。
ただ、事務所のホワイトボードでその日の作業を共有し、合間に電話やメッセージアプリで指示が飛び交うふだんの様子を思い浮かべると、あとからExcelに作業日誌を書き直すのは、それだけで負担が増える仕事です。それだけではありません。口頭や電話、メッセージでやり取りした作業の内容は時間とともに自然と消えていき、同じことが起きたときには、結局うろ覚えの記憶に頼って対応するしかなくなります。
施肥、薬剤散布、散水から刈り込み、機材の点検まで、1日のうちにいくつもの作業が同時に動くので、記録も自然と増えていきます。けれども日付とメモだけでは、次の担当者がその記録を判断材料として使うのは難しくなります。大事なのは「いつ、どこで、何を見て、何をして、何をどれだけ使い、その後どうなったか」を1件の記録としてつなげることです。
海外のゴルフ場管理のベストプラクティスでも、病害虫を観察したときは日付・時間・場所・範囲と写真を残し、その後の管理の判断に使うことがすすめられています。
海外のゴルフ場向け管理ソフトの分野でも、同じ原則がくり返し語られています。「完了」と印をつけるだけで済ませると、あとには「何をしたのかわからない記録」しか残らない、ということです。オイル交換を「完了」とだけ書くのではなく、どのオイルをどれだけ使い、その後の状態はどうだったかまで書いておけば、次の担当者が判断材料として使えます。薬剤散布の記録で「薬少し」ではなく、正確な製品名と使用量を書くべき理由と同じです。
| 記録項目 | 現場で残す内容 | 次の作業で確かめたいこと |
|---|---|---|
| いつ・どんな条件で | 日付、時間帯、天気や現場の条件 | 似た条件で同じ問題がくり返されていないか |
| どこで | コース、ホール、グリーンなどの作業場所 | 同じ場所の前回の記録は何か |
| 何を見たか | 症状、範囲、作業前の写真 | 前回の状態から何が変わったか |
| 何をしたか | 作業の種類と担当者のメモ | 前回はどんな対応をしたか |
| 何をどれだけ使ったか | 薬剤・肥料・散水量と単位 | 同じ資材と量を参考にできるか |
| その後どうなったか | 完了したかどうか、その後の確認、作業後の写真 | 追加の作業が必要になった記録か |
では、すでにたまっているExcelファイルはどうすればいいのでしょうか。一から入力し直す必要はありません。メイサグリーンでは、これまでの作業日誌を取り込んで、日付・場所・作業ごとに整理できます。取り込んだあとは、列が正しく対応しているかを確かめ、これから使う場所の呼び方や資材名をそろえておくのがおすすめです。
新しい記録は、写真や薬剤散布・施肥、散水の内容を作業日と一緒にためていきます。
月ごとの作業日誌で、どの日にどんな作業があったかを確かめられれば、ばらばらの写真やメッセージのやり取りを探し回る時間を減らせます。
新しく登録する作業には、ホールの構成と場所、作業の分類、担当者、開始日・完了日をあわせて指定します。
在庫管理では、使った資材と残りの数量を照らし合わせて、次の作業の準備に必要な量を確かめます。
写真はグループチャットに、「乾燥箇所に散水」というメモは個人の手帳に、資材の数量はまた別のファイルに散らばっています。
次の作業で困ること担当者が替わると、正確な場所や散水量、その後確認したかどうかを、もう一度聞いて回ることになります。
日付、場所、作業前後の写真、散水量、使った資材、その後のメモを、同じ記録の中で見られます。
次の作業の準備前回の条件と対応を比べ、現場を確かめたうえで作業範囲と準備する資材を決めます。
「薬少し」「Aグリーンの横」「前と同じ」のように人によって違う書き方は、その時は通じても、時間がたつと意味がぼやけてしまいます。チームでよく使う略称はそのままでかまいませんが、正式な資材名、場所、単位など、比べるのに必要な基準もあわせて書いておきましょう。
海外のゴルフ場向け管理ソフトの分野では、コース運営の知識の多くが特定の担当者だけに残っていて、その人が替わった瞬間に途切れてしまう、という点がよく指摘されます。つまりノウハウの属人化です。これを防ぐために共通してすすめられている方法は3つあります。すべての記録で同じ書式を使う「標準化」、記録を1か所に集める「一元化」、担当者が替わるタイミングで終わっていない作業を共有する「引き継ぎ」です。下の4つの基準は、この3つをゴルフ場の作業日誌に合わせて落とし込んだものです。
こうして形をそろえた記録がたまっていくと、次の作業を準備するときに日付と場所、資材、写真をまとめて比べられます。期間・場所・作業内容で絞り込んで探せば、担当者が替わっても同じやり方で必要な記録を見つけられ、技術の継承にもつながります。
すでに十分な履歴がたまっているなら、メイサグリーンで過去の作業日誌をAIで探し直す方法もあわせてご覧ください。
今日残した1行の記録が、次の担当者の判断材料になります。いまのように記録がばらばらだと、次の担当者は場所や資材を確かめ直すところから始めることになります。その基準をいまチームの中でそろえておけば、次からは記録を開くところから作業を始められます。
メイサグリーンの担当者が実際の画面をお見せしながら、貴コースに合った使い方をご説明します。