

2026年2月、メイサ スマート建設フォーラム × コリアビルドウィークにて、HDC現代産業開発のメン・ウンジュ常務が、建設現場でドローンソリューションを実際にどのように活用しているかを、事例を中心に発表されました。発表の冒頭でメン常務は、先にメイサが紹介した内容について「建設管理は、もはや書類や経験ではなく、空間とデータを基準に運営されるべきだという点が非常に重要だ」と述べました。
また、BIMやドローンといった技術そのものはすでに数年前から導入されてきたものの、重要なのは技術の存在ではなく、その技術によって現場で実際に何を変えているのかだと説明しました。HDC現代産業開発も同じ課題を抱えており、ここ数年、BIM、ドローン、OSC(オフサイト建設)工法、品質管理プラットフォームを中心に、現場の運営方式を変える方向でデジタルトランスフォーメーションを推進してきたと明らかにしました。発表資料には実際の現場写真やプロジェクト情報が多く含まれているため、発表資料と映像の全体は公開しませんが、主な内容を整理して共有します。

こうした課題の中で、HDC現代産業開発はBIM、ドローン、OSC工法、品質管理プラットフォームを中心に、現場のデジタルトランスフォーメーションを推進してきました。

HDC現代産業開発は、ここ数年、現場のデジタルトランスフォーメーションを3つの軸を中心に推進してきました。
1つ目はBIMとドローンを活用した現場データの構築、2つ目はOSC工法の拡大による施工方式の変化、3つ目は品質管理プラットフォームによる現場管理システムです。
この3つの軸を基盤に現場のデータを蓄積し、それをデジタルツインと組み合わせてデータに基づく意思決定を可能にすることが、HDCのDX戦略です。

1つ目の事例はコンジアム駅の共同住宅の現場です。この現場では、ドローンで撮影した空間データを活用し、図面検証、数量算出、協力会社との情報共有など、現場管理全般にドローンデータを活用しています。

ドローンで撮影した現場データを座標化すると、設計図面と同じ座標基準で重ね合わせて確認できます。これにより、山留めの設置位置、
独立基礎および集水桝の掘削位置、構造物の座標などを、図面と実際の施工状態を比較しながら現場でそのまま確認できます。


ドローンで撮影した現場データをもとに地形の高低差を確認すれば、現場の実際の条件を反映した数量算出が可能になります。これにより、土工量、建築数量、埋め戻し量など、さまざまな工種の数量を現場基準で素早く計算できます。特に廃棄物処理や土木作業のように現場数量の確認が重要な作業でも、実際のデータをもとに数量を算出できるため、工事管理や精算業務に活用されています。


ドローンで構築した現場データをもとに、仮設計画、安全管理など、さまざまな情報を1つの画面で共有できます。これにより、現場職員と協力会社が同じ画面を見ながら工事計画を議論でき、会議資料や仮設計画の策定など、さまざまな業務に活用されています。
また、同じ位置を繰り返し撮影したバードビューデータを通じて、現場の変化履歴を記録・管理でき、それをもとに現場状況を継続的に確認できます。作業員管理や安全管理のように、現場の主要な管理ポイントを確認するのにも活用されています。

2つ目の事例は益山扶松の共同住宅の現場です。この現場では、ドローンデータを活用して杭工事の貫入量を確認し、土砂搬出量の算出やBIM連携による物量ベースの工程管理にドローンデータを活用しています。

ドローン撮影データをもとに杭の位置座標と残りの杭の長さを確認すれば、杭の貫入量を計算できます。従来は打設作業員が残りの杭の長さを目視で確認して入力する方式でしたが、ドローンデータを活用すれば座標に基づいて杭の貫入量を素早く確認できます。


ドローン撮影データとBIM座標を連携すると、躯体工事の実施工物量を算出できます。従来はCAD図面と手入力をもとに物量を計算していましたが、ドローンとBIMのデータを活用すれば、実際の施工基準の物量を素早く算出できます。


ドローン撮影映像とVision AI技術を活用すれば、ギャングフォーム揚重作業の前に主要な点検事項を確認できます。ギャングフォーム作業は建物の外部で進められる場合が多く、管理者が作業状態を直接確認しにくいのですが、ドローン映像を通じて作業状態や危険要素を事前に確認できます。
現場管理ポイント
現場で発生する主なリスク

建設現場でのドローンやBIMといったデジタル技術の導入は、今や次第に一般化しつつあります。しかし、技術そのものよりも重要なのは、現場で実際にどれだけ活用されているかです。
コンジアムの共同住宅の現場事例からも確認できるように、現場の実務者がドローンデータやシステムを直接活用し始めたことで、単なるデータ収集を超えて働き方そのものが変化し始めました。
こうした流れの中で、HDC現代産業開発は従来のDX(デジタルトランスフォーメーション)を超えて、AX(AIトランスフォーメーション)の段階への転換を目標としています。
ドローンやBIMなどの既存のデジタル技術を基盤にAI分析技術を組み合わせ、現場の意思決定にまでつながるデータに基づく運営体系を構築するというものです。
